ブランドの機能(①保証機能について)

ブランディングの方程式、今回はブランドの機能について整理していきます。
機能とは「ある物が本来備えている働き」、つまりブランドが企業にとってどんな働きを持つのかという話です。
はじめに、ブランドには大きく分けて下記の3つの機能があります。

  1. ①保証機能
  2. ②識別機能
  3. ③想起機能

一度にすべて書くと、読む方も(書く方も)疲れてしまうと思いますので、
これから全3回に分けて、この「ブランドの機能」について解説していきます。

「ブランドの機能」— ①保証機能

ブランド力は、住宅企業の名前やロゴに蓄積される!

保証機能とは、顧客や取引先からの信用のことです。
極論ではありますが、顧客や取引先は、名前やロゴなどから、その住宅企業が信用できるかどうかを判断しています。これは、「名前が覚えやすい」「ロゴがかっこいい」などという表面的な判断ではなく、名前やロゴからその住宅企業がそれまで行ってきた事業活動の結果が連想され、顧客や取引先の中での「印象」を決定づけるという意味です。

ただし、顧客や取引先がこの思考プロセスを意識することはほとんどありません
たとえば、新築の家を建てるのにどこかに問合わせしてみようと、パラパラと某注文住宅雑誌をめくっているA子さんを例にとってみましょう。

悪い例からいきますが、A子さんの本来の思考プロセスは、こういう感じ↓です。

「このロゴはあの工務店か」

「あそこの施工は良くないって聞いたことあるな」

「信用できないな」

「問合わせはやめておこう(次のページへ)」

しかし、A子さんの意識としては、こう↓。

「このロゴはあの工務店か」

「なんかイマイチ…(次のページへ)」

この間、推定2秒です。

というA子さんに代表されるように、
多くの生活者の判断基準は極めて直感的な「好き」「嫌い」に近いものです。
しかしそれらは、実際にはそれぞれ「好きな理由」「嫌いな理由」がきちんと存在し、月日のなかで漠然とした「印象」に形を変えながらも、ブランドの名前やロゴに触れた際の判断材料となっているのです。

逆に言えば、A子さんにとって「なんかイマイチ」という印象を受けるということは、それは「細かいことは覚えていないけれど、イマイチと思うだけの”良くない経験”が今まであったはずなのだ」という保証になるということです。

A子さんの良い例はこうです↓。(思考プロセス

「〇〇工務店かー」

「去年新築した近所のNさんの家ステキだったけど、ココにお願いしたって言ってたな」

「工事中も大工さんたち感じ良かったし」

「たまに通る道沿いにある事務所もお洒落な感じだし」

「ちょっと話聞いてみよう(お問合わせ!)」

(A子さんの意識

「〇〇工務店かー」

「この工務店、なんかいいよね~♪(お問合わせ!)」

お問合わせをもらえるか、もらえないか。この大きな分かれ道は、生活者の中で蓄積された経験則によって、数秒のうちに決まってしまうわけです。

「なんか好き」「なんか嫌い」をコントロールする!

繰り返しになりますが、ブランド力は、住宅企業の名前やロゴに蓄積されます。○○工務店という名前やロゴという器の中に、長年の事業活動の結果が少しずつ蓄積されていくのです。考えてみると、とても恐ろしいことのようにも思えます。ともするとそれらは、自分たちが意図していない間に勝手に蓄積されるからです。 そしてこの蓄積される信用を、意思を持ってコントロールすることがブランディングです。小さなことでも、生活者が「信用に足る」と感じるような事業活動を続けていくことこそが、競合他社が一朝一夕では真似できない強い力になっていくのです。